香綾会コラム
No.65「香椎高校校歌の作曲家“古関 裕而”さんがNHK朝の連続テレビ小説“エール”のモデルに!」
「白雲うつる 香椎潟~
千古の波は 陽に映えて~♪…」
皆さまおなじみ「香椎高校校歌」は、作曲 古関 裕而(こせき ゆうじ)、作詞 火野 葦平(ひの あしへい/小説家)の両氏により作られました。
古関先生といえば、3月末から放送されているNHK朝の連続テレビ小説「エール」のモデルで、明治42年福島県生まれ、昭和を代表する作曲家です。
有名な東京オリンピックの選手入場行進曲「オリンピック・マーチ」や全国高校野球大会の歌「栄冠は君に輝く」など、誰もが知っている曲から、曲名はわからなくても耳にしたことのある沢山の曲が古関先生から生み出され、その数は実に5,000曲にのぼると言われています。
我が香椎高校校歌の歴史は、昭和29年に和田 精吉(高校8回生現/香綾会特別役員)さんが生徒会長を務められていた時代にさかのぼります。
「男女共学の新時代にふさわしい校歌を!」
と準備委員会が立ち上がり、作詞の「麦と兵隊」で有名な小説家、北九州出身の火野葦平さんの旧知の友でいらした古関先生に作曲をしていただくことになったそうです。
香綾会館には、古関先生が当時書かれた自筆の楽譜と丁寧なお手紙が保管されています。楽譜に添えられていたお手紙には「作者より希望と注意」と題して、歌唱に対する説明が書かれています。
作者より希望と注意
〇速度は別に指示しませんでしたから、中庸の速さで唱って頂きます。時と場合に依っては少々早くてもおそくても結構です。
〇全体に力強く、但し五行目「この三年学びとらなん」の処は柔く。
〇二番三番の歌詞は一番に準じて付けて下さい。但し四行目はそれゞ字脚が異なりますので、特に楽譜に書き入れてありますから御注意下さい。
永くご受唱頂けましたら、それに越した喜びはありません。
古関 裕而
古関先生は全国で数々の校歌を作曲されており、同じ学区ではおとなり香椎工業高校の校歌も古関先生の作曲で、私立東福岡高校・県立戸畑高校の校歌は、火野葦平・古関裕而両名のコンビによるものです。
楽譜にそえられた古関先生のお手紙を読んで、校歌に込められた思いに触れ、さらに母校に対する思いと共にこの曲が心に響きます。
久々に校歌聴いてみたくなったな~と思われた方はこちらからぜひ♪
▼香綾会ホームページ「校歌・応援歌」
https://ko-ryo-kai.jp/kashii-hs-song.html
なお、校歌作成については、高校44回生編集の香綾会報Vol.42「香椎ものがたり~校歌・校旗ができるまで」で特集されています。こちらからご覧いただくことができます。
▼「香綾会報Vol.42」(PDF)
https://ko-ryo-kai.jp/pdf/kaiho/42.pdf