香綾会コラム

No.48「非常勤講師としてお世話になった1年間」

    

安河内 清徳(高18回生)

私は平成23年4月から1 年間、私の母校香椎高校で非常勤講師として英語の授業を担当する機会に恵まれました。30数年間の教員生活を終えて退職後、初めて母校で教えることになったのです。

香椎高校の教室に入ったのは、実に45年ぶりでした。私の高校時代は、木造建ての校舎だったので、今では当時の面影は全くありません。私の担当学年は2年生の2クラスで、1クラスが44名でもう1クラスは37名でした。全体的に女子が圧倒的に多く、37名のクラスは男子がわずか7名だったので、女子の雰囲気に押されているように思えました。今でも保管している私の高校3年生の通知表を見るとクラス人数が58名なので、当時の先生達は大人数の生徒を指導するのが大変だっただろうと推測します。

男子生徒は少数ながらも、部活動や体育祭等で男子のパワーを発揮しており、その姿は昔と同じように逞しく感じました。香椎高校の自由で自主的な校風は今でも受け継がれており、とかく先生達の手助けが必要な高校生が多いなかで、自分達で作り上げていく学校行事は見上げたものだと思いました。部活動の入部率が70%を超えていることもあり、生徒の挨拶には元気があります。また、素直な性格の生徒が多いので、うまく指導がかみ合えばもっと実力を発揮できると確信しました。

特に印象に残ったのは、昔の家庭科が服飾デザイン科に名称を変え、文化祭で行われるファッションショーが外部にも高く評価されているということです。私も初めて見させてもらいましたが、ファッションモデルのプロから指導を受けているだけあって、生徒の歩き方を含めて堂々とした身のこなしに見入ってしまいました。

以上、主な印象を簡単に紹介しましたが、あっという間の1年間でした。ちょうど創立90周年の時期でもあり、古くからの伝統のある香椎高校が、今後とも愛される学校であり続けるよう期待しつつ、平成24年3月に退任しました。

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