香綾会コラム

No.35「32回生卒業30周年記念同窓会を終えて」

    

江口 真由美(高32回生)

私たち32回生は8月14日に、卒業30周年を記念する同窓会「夏・香椎・会」を香稜会館で開催しました。73人の同窓生が集い、3時間の短い時間ではありましたが、とても暖かい友情や愛情に満ちた時間を過ごす事が出来ました。田村先輩と37回生を中心とした後輩たちが、出し物で盛り上げ、給仕や後片付けをしてくれたお陰で、私たちは心から同窓会を楽しむことが出来ました。これも、香稜会会長を初め、事務局の田村先輩の長年にわたる日々のご献身と校長先生を初めとする学校教職員の皆様の愛情溢れる教育活動と地域の皆様の暖かいサポートによるものだと深く感謝致します。

私自身を振り返りますと、母校を巣立って30年間、変わらぬ思いで、香椎高校に愛着を持っていたわけではありませんでした。自身の不勉強を棚にあげて、学歴コンプレックスを持ち、香椎高校出身と言いたくなかった長い年月がありました。その劣等感を一掃し、誇りを持って自分は香椎高校出身だと言える様になったのは、実は今年の5月中旬からの3週間の香椎高校での教育実習でした。私は何に対して劣等感を持っていたのでしょうか。元気で素直な規律正しく勉学や部活に打ち込む生徒たち。学校行事に打ち込む青春真っ只中の生徒たち。生徒たちを心から愛し、全身全霊をかけて早朝から生徒に向き合う先生たち。教育実習生仲間の7人の大学4年生たちも、自分の娘のような年頃ですが、彼女たちが香椎高校の3年間で育まれた人間性と自分のそれとに相通ずる点が多々あり、後輩たちを愛おしく思い、それと同時に私と違って現役で教職を目指す彼女たちを誇らしく思いました。一転して母校香椎高校に優越感を持ち、それまでの自分が恥ずかしくなった瞬間でした。

夏・香椎・会で、私たちはギターを伴奏に校歌と応援歌を起立して歌いました。♪白雲映る香椎潟~♪なんと素敵な校歌でしょう。♪常盤の森の~おお、香椎、香椎、我が母校!♪応援歌にも惚れ直しました。高校3年間は人生のほんの一こまに過ぎませんが、その一こまを懐かしく愛情と感謝を持って肯定的に見つめる事が出来るかどうかは、人生観の大きな鍵だと思います。母校香椎高校、香稜会、夏・香椎・会への感謝の言葉で、夏・香椎・会のレポートを締めくくりたいと思います。本当に有難うございました。そしてこれからもよろしくお願いします。

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